TOKYO DESIGN STUDIO

New Balance

Photo_Kazuki Nagayama
Styling_Masumi Sakamoto
Text_Maki Sekine

 

TDS Garment Dye Heavy Weight Dry T-shirt / ¥13,200
TDS Garment Dye Heavy Weight Dry Pants / ¥18,700
TDS574 / ¥30,800 / TOKYO DESIGN STUDIO New Balance
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クラフト感を備えた“たしかな道具”としてのウェア

Tokyo Design Studio(以下TDS)の「Garment Dye Heavy Weight Dry Cut & Sewn」は、吸湿速乾性のある機能素材に製品染めを施した定番のカットソーシリーズだ。カットソーといえば脇役、カジュアルといったイメージが強いが、PHAETON の坂矢悠詞人曰く「意外なアイテムともマッチするし、フェートンにおいてはスパイス的な存在。他のブランドと競合しない、独自のスタンスを確立している」と、ラックの定位置を獲得している。カットソーはシンプルゆえに、そのクオリティやデザイン性がより問われるアイテムだ。それが主役として機能する、その理由をTDS のクリエイティブデザインマネージャー・モリタニシュウゴ氏に聞く。

「ライフスタイルを大切にする人のために、現代の“ たしかな道具”を生み出すというのがTDS のアパレルの考え方で、生活の中でしっかり機能するものを作りたいという思いが根底にあります。僕らには『プロテクト』『スポーツクラフト』『プレシジョン』『ネイチャーテック』という4つの開発テーマがあり、プロテクトはいろんなシチュエーションに対応し、生活の中で着用者の身を守ること。スポーツクラフトは、伝統のテクニックを大切に、最新技術と共存させること。プレシジョンは最先端の機能や技術を取り入れていく姿勢。ネイチャーテックは、New Balance が昔から使ってきた自然素材の機能性を最大限に活かしながら使うこと。こういったベースが、このカットソーにも繋がっています。

素材は柔らかく乾きやすい、コットンと吸湿速乾性のあるポリエステルの混合。機能や着心地はもちろん、見た目の観点からも使いやすい道具となるように、着た際にきちんと見えるヘビーウェイトの生地にしました。クラフト感を最大限に伝えるために、先染めではなく製品染めで風合いを出し、それを袖や裾を切りっぱなしにすることでより効果的に見せています。スポーツウェアがベースではありますが、製品染めといったクラフト感を備えているのが、フェートンのアイテムと相性のいい理由なのかもしれません」

Photo_Masayuki Ichinose

モリタニシュウゴ|武蔵野美術大学、LONDON CENTRAL SAINT MARTINS MA 卒業。国内のデザイナーズアパレルブラン ドにて、パタンナー・デザイナーのキャリアを重ねたのち、2012 年 New Balance 入社。New Balance グローバル インラインのデザインを行いながら、TOKYO DESIGN STUDIO New Balance のクリエイティブデザインマネー ジャーとしてデザインならびにブランドディレクションを手がける。

 

 2018 年から進化を重ねながら展開されるこのシリーズ、今シーズンの特筆点はカラーだろう。明るい3色がチョイスされ、特にライトブルー(写真のパンツ)はTDS のイメージからは想像できなかった、新鮮な色。

「ホワイト、ライトグレー、ライトブルーという今までにない配色。これまで4シーズンやってきて、このシリーズにはさまざまな着方ができる可能性を感じています。そこで前回までは濃色が中心でしたが、この春夏は軽く着ていただきたいと思い、この3色になりました。もちろんシューズとの相性も大前提にあります。このカットソーと同時にローンチされるTDS574(写真)の色と世界観のバランスも含めて選んでいて、ベーシックな白とグレー、そこにTDS 的には攻めとなる色・ブルーを加えました。見ていて気持ちいい、爽やか、というところも選んだ理由の一つです」

ちなみに先述のTDS574 は、New Balance で最も定番の574 をTDSらしく解釈したモデルだ。ビブラムのシャークソールを採用し、革靴のようなルックスを実現する一方で、スニーカー本来の履き心地は保持。N マーク代わりにタンラベルのデザインをタグにして配したり、チップ(つま先)・サドル(甲)・フォクシング(かかと)という574 オリジナルの特徴を残すことで、NロゴなしでもNew Balanceと分かるアレンジとなっている。574 を代表するグレーとカットソーとの配色の心地よさは、スタイリングを見れば一目瞭然だ。「個人的には、特にパンツがいいと思っています。ヘビーウェイトで膝が出にくく、洗濯してもへたらないですし、テーパードシルエットだからゆとりのあるスラックスという感覚。スニーカーとは色だけでなく形や丈のバランスもいいので、普段のパンツ代わりに履いてもらえると思います」

TDS のアイテムで全身コーディネートというよりも、着る人のワードローブの一つになればいい、とモリタニ氏は語る。この、スポーツやカジュアルといった枠を越えたカットソーは、先入観や従来のルールを捨てて果敢に組み合わせていくのが面白そうだ。




SHUGO MORITANI | Graduated form Musashino Univ. and LONDON CENTRAL SAINT MARTINS MA. Pursued career as a patterner & designer in domestic designers brand, and in 2012 joined New Balace. Designer of New Balance global inline & creative design manager for TOKYO DESIGN STUDIO New Balance / designer and brand director.


 

TOKYO DESIGN STUDIO New Balance

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